【要約・書評】子育ての大誤解 下巻 ~重要なのは親じゃない

書籍

著者 ジェディス・リッチ・ハリス
   石田理恵 訳

早川書房

どうもタケチです。

今日の紹介する書籍は、この間の続きだね。

子育ての大誤解 下巻 ~重要なのは親じゃない

著者の経歴

・ハーバード大学大学院心理学研究科で修士号を取得
心理学の教科書の執筆などにかかわる。

上巻では子供の性格は親の子育てのうまい下手では決まらないこと。

人格形成は外の世界から得るものが大体50%。

あとの50%は遺伝によって決まってしまう。

今までは家庭環境によって子供の人生がいい方向に影響を与えることができると

信じていたからこそ、親たちは頑張ってきた。

これは別に親は何の役にも立たないという批判本ではないことは上巻の説明でしてきたけど一応改めてもう一度言っておく

この本の趣旨をあらためて一言で言ってしまえば、「子育てを少しでも楽にしたい、親の子育てストレスを軽減したい」だ。

では、下巻を書評していきましょう。

「耳の聞こえない人との世界」

タケチ
タケチ

耳の聞こえない人、手話を日常言語としている人のことをろう者というんだ。

一般の人はろう者のジョークを理解できない。

その手話を翻訳しても全く役には立たなかったという。

この態度は何ら特殊でもない。

これらはあらゆる少数集団、

実際に集団性が顕著な集団であれば必ず見られる特殊なのだ。

ロウ者の文化が他と異なるのは、

それが親たちから子供たちへと伝えられないからである。

ロウの子供たちの親の大半は正常な聴力を持っており、

ロウの世界については何も知らない。

また両親ともにロウ者である家庭に生まれる子供の

大半は正常の聴力を持ち、

彼らは聴者の世界の一員として迎え入れられる。

仲間A Lv11
仲間A Lv11

じゃあ、ろう者はどうやって世界の一員になっていくの?

家庭…? ではない。

親だけど、耳の聞こえるから参考程度だろう。

残るはロウ学校の先生と子供たちとなる。

「幼い子と幼いサルを同時に育てたらどうなる」

タケチ
タケチ

子育てに並行して子ザルを育てるとどうなると思う。

仲間A Lv11
仲間A Lv11

それは普通のペットと同じなんじゃないか?

これは結構興味深い結果となったんだ。

育てて最初に違和感を感じたのは、自分の子供の語彙の少なさだった。

良くサル真似というけれど、この調査では言葉の意味とは逆で

子サルの行動を人がまねしたんだ。

そして、会話も「うーう」とかサル語のような話し方もし始めた。

親はパニックになり、子ザルを動物園に返したって話が登場するけど

親としてはパニックになるよね。

ちなみにこの後は語彙力が上がって子供は

有名な大学に進学したから人選が悪かったわけではないんだ。

「男の子と女の子の境」

子供の遊び道具はどうして性別ではっきりしているのだろう?

多少の違いはあるけど、大体の男の子はトラックのおもちゃで遊び、

女の子はお人形で遊ぶ。 成長するにつれて、

子供たちは性について興味を示し、男女で反応が変わる。

性差別があからさまになると、

普通は親や教師、

もしくは文化全体の責任とされる。

ところが、大人社会の方が子供社会よりも性差別色が薄ければ、

かかる影響は大人が及ぼしているものではないのではないか。

影響を及ぼしているのは大人ではなく、子供たち自身なんだ。

親たちは男女で子育ての方法を変えていない。

同じ様に子どもたちを気にかけ、同じような励ましの言葉をかける。

これで、子供の扱いではないことがわかる。

子供が参考にしているのは、親ではなく

他人の中でも自分と似ている相手、すなわち子どもたちなんだ。

まとめ

上巻下巻を読んで、子供の成長は外の社会に依存することが分かった。

僕に子供はいない、っていうか結婚すらしていない身分でこの本の書評をするのは忍びなかったんだけど、

子供を持った時は焦ると思うんだよな。

本当に小さいことは他の子供をじっくり見る機会は少ないけど、小学校に上がった時に

当然のことだけどそれぞれに容姿も性格も違う。

勉強のできる子もいればできない子もいる。

かけっこが速い子もいれば遅い子もいる。

自分の子が劣っていると感じてしまった母親は「なぜうちの子はあの子よりも劣っているのだろう」と思い込む。

最近では親が子供のことで精神的に追い詰められることも多いようだ。

この本を読むことで子育てに悩む多くの親に、新しい視点、考えを提示している。

子供との関係を見直すきっかけになる。

その他の内容

・大人になるということ
・裁かれる子育て神話

など、紹介できなかったことがまだまだあります

続きはぜひ本書でお読みください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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