人生って、やっぱり競争なのかな？
うーん、確かに競争はあるけど、スポーツみたいにルールが決まってるわけじゃないよね。
たしかに。そもそも、みんな同じスタートラインに立ってないし…。
そうそう。じゃあ、不公平な競争の中でどう生きるか、ちょっと考えてみようよ。
人生は競争。でも、スタートラインは人それぞれ
「人生は競争だ」とよく言われます。実際、仕事でも勉強でも、周囲から評価されたり、誰かと比べられたりすることは多いでしょう。しかし、スポーツの競争と決定的に違うのは、人生には「みんなが同じスタートラインに立つ」というルールがないことです。
たとえばマラソンなら、選手たちは同じ場所から一斉にスタートします。けれども人生は、人によって生まれた環境や得意・不得意、手にしている資源がバラバラ。そもそも「公平スタート」という概念が存在しないのが人生だといえます。
では、こうした不公平な競争に、私たちはどう向き合えばよいのでしょうか？
スタート地点が違うからこそ、やることは無数にある
人生におけるスタート地点の違いは、家庭環境や経済力、地域性、身につけた教育レベルなど、さまざまな要素から生まれます。ある人は幼い頃から英才教育を受け、恵まれた環境にいるかもしれません。一方で、アルバイトを掛け持ちして学費を捻出しなければならない学生もいる。「不公平だ」と嘆きたくなる瞬間は誰にでもあるはずです。
しかしながら、こうした「違い」は避けられない現実でもあります。マラソンのコースと違い、人生では誰かがあらかじめ用意したスタートラインが存在しません。不公平を嘆くよりも、限られた条件の中で「できること」を探してみるのが第一歩です。たとえば、お金がないなら知恵やスキルを磨く方法を考える、人脈を作る、無理のない範囲で副業を始めるなど、行動の選択肢は案外多いものです。
走るか走らないかは自由、でも走るなら“自分のコース”を選ぼう
スポーツのレースはあらかじめコースが決まっていますが、人生の競争では「どのコースを選ぶか」さえ自分で決めることができます。たとえば同じ「料理」が得意でも、レストランで腕を振るう人もいれば、YouTubeで料理動画を発信して稼ぐ人もいる。あるいはレシピ本を書いて成功する人もいます。同じ才能でも「戦う場所」を変えれば、成果の出方が大きく変わってくるわけです。
また、必ずしも「走る」ことだけが人生ではありません。立ち止まって休むのも選択肢の一つです。世の中には競争に巻き込まれず、淡々と自分の暮らしを楽しむ人もいます。大切なのは、「自分が何を求めているか」を知り、そのうえで自分に合ったコースや速度を選ぶこと。「どのレースに参加するのか」「そもそも参加しないのか」を決める自由が、人生にはあります。
追う者、追われる者、それぞれの悩み
早い時期からスタートを切った人は、リードを得られるかもしれません。しかし、その分だけ先の道は未知だらけ。どこにゴールを設定していいかわからず、不安を抱えがちです。反対に、少し遅れてスタートした人には「先を行く人の姿が見える」強みがあります。目標とする背中があるのは心強いですが、元々のハンディを克服するためには、地道な努力や工夫が欠かせません。
ここで知っておきたいのは、「努力すれば必ず報われる」という単純な話ではないということです。どんなに頑張っても成果が上がりにくい時期や、挫折を味わうこともあります。それでも、可能な範囲で行動を続ける中で思わぬチャンスが巡ってくることも事実です。たとえ遠回りだったとしても、走り続ける意志があれば、新しい道が見えてくる可能性は高まるでしょう。
「競争に参加しない」選択肢もあっていい
学校や職場で競争に巻き込まれていると、「とにかく勝たなきゃ」と思い込みがちです。しかし、本当に勝ち負けを意識する人生があなたに合っているかどうかは別問題です。人によっては、競争そのものを避けて、自分のペースで生き生きと暮らしている人もいます。たとえば、山奥で自給自足の生活を選ぶ人や、競争より創造や芸術を優先する人だっているのです。
大事なのは、そういう生き方を認め、選ぶ自由が人生にはあるということ。競争に対してネガティブな感情が強いなら、あえて「参加しない」という選択が幸せに繋がるかもしれません。
最終的には、自分との戦いになる
人と比べると、どうしても不公平さに目が向きます。「あの人は自分より恵まれている」「スタートラインが違う」など、外的要因ばかりに目が行きがちです。ですが、最終的に向き合うべきは「今日の自分は昨日の自分よりも成長しているか？」という問いです。これがいわゆる「自分との戦い」にあたります。
競争に参加するしないは自由ですが、もし「何かを達成したい」「自分なりの目標を持ちたい」と思うなら、昨日の自分より少しでも前進しているかを確認し続けることが大切です。それこそが、外部の不公平な状況に振り回されずに前に進むための指標となります。
ゴールは自分で決めていい
人生はマラソンのように、あらかじめフィニッシュラインが設置されているわけではありません。目指すゴールは人それぞれ。どこに到達したら満足なのか、自分で決められます。「社会的に評価されたい」「安定した暮らしが欲しい」「世界を旅しながら仕事がしたい」……ゴールの設定は自由です。何度決め直してもかまいません。
もし、いま迷っているとしたら、まずは小さな目標を置いてみましょう。どうしてもしんどいなら、一旦立ち止まってもいい。走るばかりが人生ではないのです。
あなたは今、どんなステージにいる？
人生という競争を意識せずに生きるのも、あえて全力で走るのも自由です。スタート地点が違っていても、歩き方は人それぞれ。走るなら、走りながら景色を楽しんでもいい。走らないなら、走らないなりに見える景色もきっとあるはずです。
大切なのは、「自分の意志でどう動くか」を選択すること。その一歩が、いずれ振り返ったときに「あのとき踏み出してよかった」と思える経験につながるのではないでしょうか。
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