【書評】日本SFの臨界点[怪奇編]

小説

伴名 練 = 編

ハヤカワ文庫

タケチ
タケチ

こんにちは、タケチです。

今日紹介する書籍は

日本SFの臨界点[怪奇編]

「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と称された伴名練が、

全身全霊で贈る傑作アンソロジー。

日常的に血まみれになってしまう

奇妙な家族のドタバタを描いた津原泰水の表題作、

中島らもの怪物的なロックノベル「DECO‐CHIN」、

幻の第一世代SF作家・光波耀子の「黄金珊瑚」など、

幻想・怪奇テーマの隠れた名作11本を精選。

全作解題のほか、

日本SF短篇史60年を現代の読者へと

再接続する渾身の編者解説1万字超を併録。

「BOOK」データベースより

本書

SF初心者でも、長文が苦手な人に読みやすい、

短編集の小説の詰め合わせになっています。

一番短いので15ページぐらいで長いもので60ページぐらいのものです。

寝る前や通勤などのちょっとした時間にぴったりで読み終わります。

内容は怖い話ではなく、基本的に複雑怪奇なもので

世にも奇妙な物語の小説版と考えればいい。

個人的に面白かった作品 

「地球に磔(はりつけ)にされた男」

あらすじ

29歳で無職の柳廉太郎は、

父の友人である実相寺時夫を亡くなった知らせを聞いた。

実相寺時夫の遺書で、友人の子供である、

柳廉太郎に私物はすべて差し上げるという

遺書を残していた。

金目のものはないかと柳廉太郎は

、実相寺時夫の私物を物色していたとき、

ガラスケースに入れられた高そうな

懐中時計のようなものが目についた。

その時柳廉太郎が手にしたのは、

時間跳躍できる装置であった。

移動した時間軸の先は、

その時代の自分も存在する世界になっている。

時間軸が変わった影響で、

いろんな自分が存在している。

ホームレスになっている世界、

大金持ちになっている世界、

子供までいる世界まである。

そこで、柳廉太郎は、その時代の自分を殺してなり替わろうと考える。

果たして、柳廉太郎はなり替わることで幸せになれたのか。

本書の目次


DECO-CHIN = 中島らも
怪奇フラクタル男 = 山本弘
大阪ヌル計画 = 田中哲弥
ぎゅうぎゅう = 岡崎弘明
地球に磔(はりつけ)にされた男 = 中田永一
黄金珊瑚 = 光波耀子
ちまみれ家族 = 津原泰水
笑う宇宙 = 中原涼
A Boy Meets A Girl = 森岡浩之
天の女伯爵、万年城を攻略す 谷口裕貴
雪女 = 石黒達昌
編集後記

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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