【書評・要約】知的戦闘力を高める独学の技法

著者 山口周
ダイヤモンド社

本書のポイント

  • 戦略

・方向性を決める

・始めはまずジャンルではなく、テーマを基準で決める

・ジャンルの選び方は自分の持っているものを起点に考える

  • インプット

・インプットは短期目標で見る

・無目的な勉強こと後で活きる

・関連分野を固めて読む

  • 抽象化・構造化

・抽象化の思考プロセス

・専門バカになるか、ルネサンス人になるか

  • 創造性を高める方法

この書籍はこんな人におすすめ

・独学の勉強方法がわからない人

・何を覚えたらいいのかわからない人

・イノベーションの起こし方がわからない人

・教養はあるけれど、仕事があまりできない人

「戦略」

まずは、情報という名の武器集めが必要となる

情報の旬は、日々を追うごとに短く、時代遅れなものになっていくITを例にとってもわかることだが、常にアップデートをしていき、今までは完璧に覚えたとしても、次から次に新しい機能が登場している

独学で勉強することで必要なのは、何について学ぶかだ、わかりきったことかもしれないが逆に何を学ばないかを分ける必要がある

学生の時は、歴史でいう年代を間違えずに覚える必要があったが、社会人になってからは細かすぎる、生きてくうえではマニアックは情報を入れても、使う道がなく、情報量が多くなりすぎて効率的ではない

そういうところは、始めのうちに取り除いてしまおう

始めはジャンルではなくテーマを決めて、独学を始めるのがいいだろう、これはすごく重要なことで、ジャンルで決めるとなると「哲学について学ぶ」のように、膨大な量を学ぶ必要が出てくる。そうではなく、リーダーシップ論についてとかでテーマで決め、覚えることを制限したほうがいい

また、多くの人は自分の持っているものを活かそうとせずに、自分の欲しいものを求めてしまうことがある。悪いことではないが、自分の持っているものどのように活かしていくのかも考えるのもいいだろう

「インプット」

インプットするときで重要なのは、長期的に計画するのではなく、短期的にしたほうが良い

情報としての旬は、短くなってきているためである

そして、無目的にどんなジャンルでもインプットする事を勧める。どこかで役に立つ時が来ると考えたほうが良い

インプットの仕方はいろいろあるが、ただ一人の世界に入って完結するのも悪いとは言わないが、一番は人に話すことだ。読んだことを説明することで話がまとまり、記憶の定着につながる。

また、一から覚えるとなると書籍を一冊に絞るのではなく、初心者向けのものを何冊かにまとめて読んだほうがいい。初めのジャンルではいったい何が大事なのかわからないことがあるからだ。

何冊か読んでいるうちに、さっきの本にもこのことが書いてあったと重複するところは重要だと思っていたほうがいいし、すぐに復習にもなるしメリットが大きい

「抽象化・構造化」

抽象化というのは、情報の細かいところを省き、その仕組み=基本的な仕組みを抜き出すことだ。

ただの丸覚えだといざというときに応用が利かない、例えば、アリの全体の3割は仕事さぼるといわれている。その理由としては、何かがあった時にすぐに対応できる余力を残しているためだそうだ。もしそれが人間社会だったら、さぼりはよくないとは思うがみんなが日々全力で仕事をこなしていると、急な大きな仕事をこなす余力がなく、逃してしまうことにつながる。

などとすべての情報が当てはまるというわけではないが、常に「学んだ知識」と「抽象化によって得られた仮説」をセットで覚えることを心掛けるということです

具体的には次の質問について、自分なりの答えを書いてみるのはいいでしょう

  • 得られた知識は何か?
  • その知識の何が面白いのか?
  • その知識はほかの分野に当てはめるとしたら、どのような示唆や洞察があるのか?

「創造性を高める知的生産システム」

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ、才能は物事の関連性を見つけ出す才能に依存する。

ストックしているアイデアがあるほど、組み合わせの多くなるということだ。

もちろん、変な組み合わせはできたりはするが、常識という枠に入らずに広い視野でみていると意外性が見つかるかもしれないのだ

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